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脱毛向け医療レーザーの種類と違い

脱毛向け医療レーザーの種類と違い

皮膚科などの医療機関でレーザー脱毛を受ける際に、どのクリニックを選ぶかの基準の一つに、取り扱っている医療レーザー脱毛機器の違いがあります。
一口に医療レーザー脱毛といっても、その種類によって発揮できる効果や肌への影響などに差がありますので、自身の目的に合わせたレーザーを取り扱っている医院を選択するようにしましょう。

医療レーザー脱毛機器の波長による違い

まず、医療レーザー脱毛機器の違いとしては波長の違いがあります。

波長とは簡単に言えば光(電磁波)の種類の事で、波の大きさによって分かれています。
波長が短い(小さい)ものではガンマ線やX線といった放射線、波長が長い(大きい)ものにはテレビやラジオの電波などがあり、波長が長いものほど遠くまで届かせる事が可能となります。

波長は一つの波の長さであらわされていて、例えばX線なら10nm(ナノメートル)、地デジ放送の電波なら1m(メートル)といった形になります。
このうち、人が目で見て感じ取る事が出来る紫~赤色のいわゆる「可視光線」は360nm~700nmで、700nmから100000nm(=10マイクロメートル)までが暖かさを感じる赤外線になります。

このうち、脱毛に用いられるレーザーは赤外線である700nm~1000nmくらいの範囲で、脱毛器によって波長が異なります。

医療レーザー脱毛に利用されやすいダイオードレーザー

脱毛によく利用される医療レーザーの一つが、ダイオードレーザーです。
ダイオードレーザーは810nm~940nmという波長をもつレーザーで、脱毛に利用されるレーザーの中ではやや波長が長い方のレーザーです。
レーザー機器は触媒として利用されるものによって波長が決まるのですが、ダイオードレーザーは人工物である半導体の種類によって波長を制御しているため、一口にダイオードレーザーといってもいくつかの種類があります。

波長が長いため肌の深いところまでエネルギーが届きやすく、男性のひげ脱毛など毛穴が深い部位の脱毛に向いている他、メラニンが濃くても脱毛を行えるため、日本人にも適していたり、日焼けなどで少し肌が黒くても利用が可能な脱毛レーザーだと言えます。

また、ある程度出力を高くしても表皮へのダメージが少ないため、軟毛(産毛)に対しても効果を発揮させる事が可能という特徴もあると言われています。
照射を行う際は部位や毛の状況に応じて出力を調整する事で脱毛効果を切り替える形となるため、初回は弱めの出力で開始し、回数を重ねるごとに徐々に出力を上げていく事で細い毛まで脱毛を行う形となる場合が多いです。

ダイオードレーザーは脱毛の他、にきびなどの治療にも用いられる事があります。

アレキサンドライトレーザーの脱毛効果

レーザーの触媒としてアレキサンドライトという宝石を利用し、755nmの波長をもつレーザーです。
ダイオードレーザーと比べて波長が短いため、毛穴が深いひげ脱毛などにはあまり向かなかったり、メラニンに反応しやすいため肌の色が濃いと脱毛しにくいなどの違いがあります。
しかし、逆に言えば毛穴が浅目の部位での脱毛では高い効果を発揮しやすく、短期間・短時間で脱毛効果を得られるというメリットもあります。

また、メラニンに反応しやすいためシミなどにも影響が出やすく、美肌効果があるというのも特徴の一つです。

軟毛(産毛)まで脱毛する事は難しくなりますが、日本人の肌質に合わせてもっとも快適に脱毛を行うとすればアレキサンドライトレーザーが有効だと言えます。

肌表面に近い部分への影響が強いレーザーで、脱毛効果についても即効性があるタイプですので、部位や毛の状態による出力の調整などはあまり行わず、一定の出力で回数の増減によって部位ごとの違いに対応する事が多いようです。

YAG(ヤグ)レーザーによる脱毛

YAGレーザーは脱毛に用いられるようなレーザーの中では1064nmという長い波長を持つレーザーで、ダイオードレーザーより更に肌の奥に影響しやすいレーザーだと言えます。
そのため、男性のひげ脱毛には向いているのですが、一方で浅い部分にる毛には効果が薄く、脱毛効果を得にくいという特徴があります。
メラニンへの反応が薄いため、肌の色がかなり濃くても照射が可能であり、火傷などのリスクも低いという特徴があります。

ルビーレーザー

ルビーを触媒にしたレーザー機器で、694nmとかなり短い波長のレーザーです。
メラニンにとても反応しやすいため、日本人の肌質での脱毛には向いておらず、ヤケドの危険性が高いレーザーとなっています。
一方で、シミなどへの効果はとても高いため、美肌治療などによく用いられるレーザーです。

医療レーザー脱毛器のもつ冷却機能等による違い

医療レーザー脱毛はレーザーにより肌を高温にし、簡単に言えば部分的なヤケド状態を作る施術であるため、ほとんどの脱毛器に冷却機能が付与されています。

冷却機能はマシンによる違いがあり、例えば照射の直後に冷却ガスなどで肌を冷やし、肌が炎症を起こさないようにするなどのものがあります。

その他にも、脱毛機器によっては吸引しながらレーザーを照射する事で肌内部への影響を極力小さくするなど、様々な工夫がされています。

基本的にこうした付加機能は脱毛の効果を高めるものよりも、脱毛によるヤケドや痛みなどのデメリットを軽減するものが多いため、どの程度脱毛を安全に受けたいかを考えて選ぶと良いでしょう。

医療レーザー脱毛の機器による効果・特徴の違いを理解して、後悔の無い脱毛をしましょう!

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