美肌成分「EGF」で肌の再生を促す！

スキンケア美容液などに配合される事のあるEGFは、簡単に言うと「肌細胞の成長を促進させ、また整える」効果を持つ成分で、Epidermal（上皮≒肌）Growth (成長)Factor(因子)の頭文字をとったものです。

EGFの主要な効果

肌は食事によって体内に取り込まれたタンパク質などによって日々新しく作られ、新陳代謝を起こしていきますが、この肌の生成を促す効果を持つ成分がEGFです。
少し専門的な説明をすると、EGFは肌の細胞(基底層部分)に付着すると、細胞の「受容体（上皮成長因子受容体）」とよばれる部分に結合します。すると、この受容体という部分が細胞の増殖を促す「チロシンキナーゼ活性」という反応を行い、肌細胞の増殖、新しい肌の生成が行われるようになります。
つまり、EGFとは肌の細胞につく事で強制的に新しい肌細胞を作らせるという機能を持った成分なのです。

また、EGFは肌の細胞に直接働きかけるため、そもそも肌の代謝能力が落ちている高齢者であっても、EGFを利用する事で肌細胞の生成を促す効果を発揮できる事から、幅広い年齢層で有効な美容成分として利用する事が出来ます。

元々は再生医療で利用されていた

EGFはその性質から、発見されてからは火傷や傷などによってダメージを負った肌の再生医療に用いられていました。
ただ、肌細胞の生成を促し素早く肌を再生させる事が出来るので、肌の治療に非常に有力な成分だったのですが、以前はかなり貴重な成分であったため価格も高く、簡単に利用できるというものではありませんでした。
しかし、近年はこのEGFの抽出・生成技術が進んだ影響で価格も下がり、化粧品などにも配合されるようになってきました。

EGF化粧品を使う事で様々な肌トラブルの改善

化粧品に配合される場合、EGFは「ヒトオリゴペプチド-1」という表記で成分の欄に記載されています。
EGFが配合された化粧品を利用する事で、前述の通り肌の細胞生成を促す事が出来ますので、例えばニキビ跡の改善や、毛穴の改善など、美容としての効果を得る事が出来ます。

EGF配合化粧品の選び方

ただ、EGFが配合されている化粧品とはいってもEGFの濃度がある程度高くなければしっかりとした効果を得る事はできません。
日本では日本EGF協会という所が、一定の基準を満たした、しっかりと効果のあるEGF化粧品かどうかという認定を行っており、十分にEGFの効果があるものに認定シールを発行していますが、その基準は1ml中にEGFが0.1μg以上配合されている事となっています。
これは0.00001%以上の濃度を基準としているもので、この濃度のEGF化粧水を利用する事で肌の細胞成長率が平均で約2.8倍になったというアメリカの臨床試験があります。

EGFを表皮の奥まで浸透させられる事も重要

また、EGFは表皮と真皮の境目にある、基底層という部分に届かないと効果を発揮する事ができません。
表皮は厚さとしては0.2mm程度の薄い層なので、簡単に届きそうなものではありますが、実は人の表皮はかなり堅牢な作りとなっていて、簡単に基底層部分まで成分が浸透する事はできません。
そのため、EGFをこの基底層部分に浸透させるためには、
・お風呂などで角質を落とし、表皮部分がなるべく薄くなっているタイミングを利用する
・リポソームなど、表皮に浸透しやすくなる技術が用いられた形での化粧品を利用する
というような工夫が必要となります。

EGF配合の美容液が「洗顔後最初に利用」と書かれているのはこのためで、先に化粧水や乳液などを塗ってしまうと、十分な効果が発揮できなくなってしまうので注意してください。

EGF化粧品をしっかりと効果が発揮できる形で利用して、気になる肌トラブルを解消しましょう！